２０２４年度 さ～くる年間テーマ”Ｔｒｕｓｔ”
昨年度のファイナルキャンプのテーマソングは「ｆａｍｉｌｙ」で、そのタイトルや歌詞も、また１年間を通して流れる“空気”も、「さ～くる」の草創期を彷彿とさせるだけでなく、また新しい“家族”と楽しくあったかい未来をつないでいけることを感じさせてくれました。そんな昨年度の“Ｂｅｌｉｅｖｅ”に込めた想いや”あい”をより深め、「”みんな”でいっしょに創っていく」ための今年度のテーマは“Ｔｒｕｓｔ”です。“Ｔｒｕｓｔ”には、「信頼する・期待する・確信する・任せる・願う・希望する」などの意味があります。
“Ｂｅｌｉｅｖｅ”と“Ｔｒｕｓｔ”は両方とも「信念」や「信頼」を意味しますが、実は微妙な違いがあり、
一般的に、“Ｂｅｌｉｅｖｅ”は「事柄や情報・能力」に対して信じる・確信することを指します。たとえば、「彼の話を信じる」は、その人の「話」を信じるという意味です。一方“Ｔｒｕｓｔ”は、「他者」に対して信じる・信頼することを指し、「彼を信じる」は「その人自身」を信じることを意味します。つまり、“Ｂｅｌｉｅｖｅ”は「話している事柄や能力」などに焦点が当てられているのに対し“Ｔｒｕｓｔ”は「他者との関係性」に焦点を当てており、根拠や裏付け無しで「その人」を信じるというニュアンスがあります。そう考えると、昨年度“みんな”で紡いできたこと・ときで感じられた“あい”をつなげながら、新しい“なかま”もいっしょに「信用→信頼」へ、「すき→だいすき→たいせつ」へとさらに深いものにしていきたいという想いが伝わるかと思います。
「信用」と「信頼」の違いについても述べますが、「信用」は“これまで”の行動や成果への評価のため「一方的な気持ちの働きかけ」で、目に見える形のものに基づいて行われるので「客観的」なものと言えます。それに対し、「信頼」は人に対して“これから”の行動を期待して頼りにすることです。先のことは予測出来ないため「信頼」は「信用」に比べて「主観的」なものになります。また、「信頼」には人に期待を寄せる気持ちとその期待に応えようとする気持ちにより「双方向のやりとり」があることが違いです。そのため、「信頼関係」とは言っても「信用関係」とは言いません。一般的に様々な時や機会を経て「信用」を感じ、「信用」が積み重なると実績がない分野でも相手を信じられるようになり「この人なら大丈夫」という「信頼」へと結びついていくと言われています。つまり“過去（これまで）”を「信用」し、“未来（これから）”を「信頼」するとも言えます。
昨年度の「体験！スキー＆スノーキャンプ」の夜のプログラムで“みんな”に向けて話させてもらったときに、「“今日”は“明日”には“昨日”になるし、“明日”も“明後日”には“昨日”になる。その循環を日々繰り返して最後に一生をふり返った時に、すべてが“昨日”になる。生きていれば、途中うまくいかないことや泣くようなこともある。だけど全部が自分の“真（しん）”だから、自分らしく人生のシュプール（軌跡）を描けたと思える“いま”を生きて、“昨日（過去）”の出来事の意味も“明日（未来）”も変えられるようにしていこうね」というようなことを伝えました。それは、昨年度のテーマの“Ｂｅｌｉｅｖｅ”という言葉には前述のような「事柄」だけでなく「人」にたいしても「信じたいという“希望（のぞみ）”」の意味も含まれており、「未来そのもの」のメンバーやリーダーの“みんな”を“Ｒｅｓｐｅｃｔ”し、“Ｔｒｕｓｔ”することが出来たからです。
“Ｒｅｓｐｅｃｔ”＝「尊敬」があってはじめて「信頼」につながります。それは、「尊敬」は「その人の“ありのまま”を見て“唯一無二の存在”であると知ること」で、だからこそ無条件に信じることが出来るからです。
「誰もが、“その人にしか生きられない自分”を生きている」ことを互いに“おおらかな心”でたいせつにし合うことからですね💗そのことをドロシー・ロー・ノルトさんという人は「子ども」という詩（抜粋）で以下のように綴っています。
批判ばかりされた子どもは、非難することを覚える
笑いものにされた子どもは、ものを言わずにいることを覚える
皮肉にさらされた子どもは、鈍い良心の持ち主となる
しかし、激励をうけた子どもは、自信を覚える
寛容にであった子どもは、忍耐を覚える
安心を経験した子どもは、信頼を覚える
可愛がられ抱きしめられた子どもは、世界中の愛情を感じとることを覚える
上記の“子ども”は“人”と読み換えることも出来、それは「さ～くる」がたいせつにしていることと通じます。
【“みんな”が「条件付き」ではなく他者（世界）と自分自身そして未来（あした）を“Ｔｒｕｓｔ”している】と実感できる「あったかい“縁”と“結”」を創り、つながっていく人たちに“伝染”していきしましょう🌈
２０２４．０４．０５ アボジ
