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2020年 新年のご挨拶

 新年 あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。

 2019年も、年間を通して昨年度以上に多くの新しい皆様との出逢いがありました。昨年度に引き続き、低学年のお子様を対象とし「ストーリーキャンプ」として行った「はじめてキャンプ」、そして今年度初めて実施した18歳以上の方だけを対象とした「オトナ☆キャンプ」など、個々のニーズに応じた活動の展開と共に、従来の幅広い年齢層が融合する活動も行う中で、「ひとりひとりをたいせつに」を参加する方が増えても継続していくことに取り組みました。その結果、昨年最後の活動となった九重での「スキー・雪あそびキャンプ」は、外部への募集を全く行いませんでしたが、リピーターや口コミだけで定員の関係上締め切らせていただくほどのご参加があり、本当にうれしく 感謝しております。

 「さ~くる」の発足以来、地域や皆様のニーズに応えることを積み重ねて参りましたが、この15年の間に、社会問題としてクローズアップされることは当然のことながら変化してきています。近年では、「8050(7040)問題」などもその最たるものの一つですが、「オトナ☆キャンプ」に参加してくれたような、ずっと「さ~くる」につながってくれているメンバーのみんなも、そう遠くないうちに、年齢的にはそのような時期を迎えます。

 私はさ~くる以外にも「ジョブコーチ」の仕事もしておりますが、就労は確かに金銭的にも社会の中に生きている実感を持つ上でも重要な要素ですし、前述した「8050(7040)問題」の中でも深刻な課題の一つです。しかし、いわゆる「就労支援」に比べると「家族や学校・職場以外の人とのつながりの場」や「多様な価値観の中で自他を受容・肯定する機会」は、15年前も今も、そのニーズの高さの割に不足していると感じています。

 昨年末の「スキー・雪あそびキャンプ」に県外から参加してくれたメンバー(以前長崎に住んでいて転居してからもつながってくれています)が、「ルービックキューブ」がとても上手な友達に感嘆してそろえるコツを聞いていて、「出来そうもないと思っていたことでも、まずはやってみることがたいせつだと感じた」とみんなの前で話してくれました。そのことは、話してくれたメンバーにとってもこれからいろんなことにトライしてみようと思えた経験になったと同時に、そう言ってもらえたメンバーにとっても、自分を認められて自信になり、話してくれたメンバーともっと関わりたいという気持ちを持てた出来事でした。

 諸々の社会問題の解決はすぐにできることではありませんが、問題が顕在化してから対処療法的に手を打つのではなく、まずはそれぞれが行き詰まったり希望を持てなくなる前に、「まだ心がやわらかいうちに未然に」そのような場・機会を積み重ねていくことが、他者も自分自身も信頼することにつながり、“何かあったときにも乗り越えていける大きな安心感”になるということを、小さい頃からいっしょに過ごしてきて今年新成人を迎える人や、ずっとつながり続けているメンバーたちの姿を見て感じます。様々な「体験」が日常生活に生かされやすい点も含め、そういう意味でも子どもの頃から出逢えることは大きいです。

 おかげさまで、「さ~くる」も今秋15周年を迎えます。本年もよろしくお願いいたします。

2020年 1月2日  

体験楽習クラブ さ~くる 代表 吉田 伸吾(アボジ)


「体験楽習クラブ さ~くる」代表

吉田 伸吾

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